犬が吠えども、キャラバンは進む。

Biar anjing menggonggong, kafilah tetap berlalu./インドネシアでひとを研究しているある院生の備忘録。

Selamat Idur Fitri 断食明け大祭だよ!レバラン!

こんにちは!先週末(6月25日)は楽しみにしていた断食明け大祭でした!

断食明け大祭は、断食月が終了した翌日に行われます。今年のインドネシアでは、6月25日(日)~26日(月)が イドゥル・フィトリ(1438年断食明け)*1として祝日に指定されています。イドゥル・フィトリの間、まるでお盆のようにさまざまな地域か激しい混雑状態になるので、知人の日本人の方などは「やることもないし、どこもかしこも混むので日本に帰る」と言っておりました。逆に、出稼ぎ先となりやすいジャカルタなどは、普段の混雑はどこへやら、かなり静かになるようです。

ちなみに前月の5月25日はキリスト教昇天祭、5月の13日は仏教大祭のワイサックが祝日として指定されており、多民族多宗教国家を感じることができます。宗教が異なる人びとにとってそれぞれの祝日は、ただのお休みという感じになりますが、いろいろな宗教の大祭が其々公的な祝日として指定されているのは、大変興味深いですね。なんであろうと休日は嬉しいものですからね。

ついでにといっては何ですが、前回の記録で「断食明け大祭を楽しむために、プアサ(断食)を頑張るだ!」と意気込んでいた私でしたが、なんということでしょう、帰省当日にメンス(生理)になってしまいました・・・。ムスリムであっても生理中の断食、お祈りは免除ですので、あえなく断念。結果としては、居候をさせてもらうおうちのお友達も断食・お祈り免除中でしたので、二人でもぐもぐご飯を食べていました。レストランには家族連れなどもおり、そんなに気に病まずにご飯を食べまくりました。以下、そんな感じで迎えた断食明け大祭の記録です。

 

Idur Fitri/Lebaran/断食明け大祭とは

断食明け大祭、インドネシア語発音だと「イドゥル・フィトゥリ」、アラビア語の日本語表記ですと「イド・アル=フィトル」になるようです。ちなみにインドネシア語だと「レバラン/ Lebaran」となります*2ラマダ断食月の明けを祝うムスリムにとってのお正月的な、一年で一番大きなお祭りです。

イド・アル=フィトル - Wikipedia

今年は、6月25日(日)~26日(月)が イドゥル・フィトリ(1438年断食明け)とされていましたが、どうやら断食明けが正式に決まるのは月の満ち欠けなどを専門家が見て決めるらしく、前々日まで決まらないというようなこともあるみたいです。確かに断食月明けがカレンダー上の今週末に迫ってきているにもかかわらず、「何日かはまだしらない」と言っている人がいました。正式発表は大統領からあるらしい・・・・・*3。今年は、カレンダーの祝日の初日が断食明け大祭となったようです。

ラマダン断食については、前回、前々回に記録しましたので興味がある方はご覧ください。

Takbiran/断食最終日の夜

断食明け大祭の前日夜は、断食最終日Takbiranとしてはやくもお祭りムードが始まります。さながら除夜の鐘かの如くアザーンスペシャ*4の音がモスクから流れ続けていました。ドコドコドコドコ~アッラー~アクバル~ドコドコドコドコといった感じです。3時間で100回くらいアッラーをアクバルした気がします。そこかしこで花火が上がり、交通整理の笛の音と共に素晴らしい喧噪を生み出していました。

ユーチューブにインドネシアのTakbiran2017が上がっていましたので、ぜひ流しながら記事を読んで雰囲気を感じてください。

www.youtube.com

Shalat Ied/断食明け大祭、朝のお祈り

断食明け大祭の朝は、ムスリムにとっての元旦のようなもの。

初詣のごとく、一年の中でも特別なお祈りを大勢の人が集まってします。

私も誘われたのでついていくことにしました。ママ*5がMukena(ムケナ)と呼ばれるお祈りの時の服を貸してくれました。「朝の6時半に出発よ!」と言われていたので、朝のシャワーを浴びて準備完了させて待っていました。(出発は結局7時過ぎでした。)

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かわいい・・・・。でもムケナって白い色が正式な色だった気がするけどまぁいいか、かわいいし・・・。

向かう先は、モスク、ではなく近所の大きな運動公園。たくさんの人が集まりモスクには収まりきらないため、運動公園がソラット・イードの会場となるようです。会場に向けて多くの人が歩いていきます。

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なんか、奥の方の人もピンクのムケナ着ていますね・・・。ちなみに私の隣でお祈りしていた女の子は「アナと雪の女王」の柄のムケナを着ていました。かわいい・・・青い、アナとエルサとオラフが散りばめられたムケナ・・・・。かわいいね・・・。

さらに会場へと向かう道には、ずらりと物乞いの方々が並んでいました。

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ムスリムには喜捨という習慣があり、持てる者は、持たぬ者に与えることが善とされています。そのため、お祈り帰りに「喜捨」を行う人も多くいるので物乞いをする人たちもこのように道端に待機しているわけです。

Selamat Hari Raya Idul Fitri 1432H. Maaf lahir dan batin(イドゥル・フィトゥリおめでとう。これからもよろしくお願いします。)

 

「Selamat Hari Raya Idul Fitri 1432H. Maaf lahir dan batin」

これは、イドゥル・フィトゥリ/レバランの挨拶です。直訳すると「イドゥル・フィトリの日おめでとう。いろいろとごめんなさい。」となるのですが、このごめんなさいはこれまでの心の内側・外側(実際に)犯してしまった罪への赦しを請う、という意味になるようです。年賀状の「昨年はお世話になりました(いろいろとご迷惑をおかけいたしました)」にも通じるものがあるような気がします。私はかなり大雑把に「これからもよろしくお願いします」としましたが、いろいろな解釈ができると思います。

ソラット・イードが終わると、友人や親せきのお家を訪ねて新年のご挨拶回りをします。あるいは、やってくるお客様をおうちで出迎えるという場合もあるようです。

このあいさつ回りでは、みなさん新品のお気に入り服を着てゆきます。私もソラット・イードを終えて家に帰ったあと、大急ぎで支度をしました。

おうちを直接訪れて挨拶に行けない場合などは、お菓子の詰め合わせや果物などを贈ります。お仕事関係の人などはこうした贈り物で済ませることも多いようです。

これらは、Parsel(パルセル)と呼ばれます。

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この時期になるとスーパーや果物屋さんでは、こうした「イドゥル・フィトリ用の贈り物セット」が店頭にずらりと並びます。

お歳暮やお年賀といったものにも似ているとおもいました。

ちなみにお年玉的な感じで、子供たちにお金を渡すこともあるようで、新品のお金を子供たちに配っている場面にも出くわしました。現金を直接渡しており、子供たちはテンションが上がってそのままお金を振り回していました。これは、THR(Tunjangan Hari Raya/レバラン手当)と言われるものですが、子供たちだけではなく会社からボーナスとして大人に支給されることもあります。

まとめ
  • バラン前日の夜からお祭り騒ぎが始まる
  • 運動場で朝のお祈りをする
  • お祈り用の服は本当は白な気がするけどかわいいのでもいい。
  • お祈りが終わった後の物乞いさんたちのアタックがすごい
  • お祈りが終わった後は、新年のあいさつ回り。
  • Parselというお年賀的なもの、THRというお年玉的なもの(会社から社員へ支給されること)もある。
  • めっちゃお客さん来て、楽しかったけど疲れた。

それでは、皆様の元にもまた良い一年が訪れますことを祈って、

Selamat Hari Raya Idul Fitri 1432H. Maaf lahir dan batin!

 

 

*1:ムスリム歴(ヒジュラ歴)によって指定される日にちなので毎年異なります

*2:前回、前々回とラマダンについて記事を書いてみて、ムスリム関連の用語が日本語発音のアラビア語インドネシア語発音のアラビア語インドネシア語、日本語と入り乱れていてわかりにくいことになってしまうと気が付きました。申し訳ないです。できる限り統一を試みますが、これもまた文化の衝突点の面白さと思っていただければ幸いです。

*3:そのために25日~26日の二日間が「断食明け大祭」として指定されていると考えられます。お祭りは25日の一日しかありませんでした。

*4:私が勝手に名付けました。通常のお祈り合図としてのアザーンに比べてより華やかで長い。

*5:こっちでお世話になってるインドネシア人のお母さんです